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合成フォント

イラレで合成フォントを作る方法|プロが解説します

2023年06月20日

こんにちは。
オーダーのぼりドットコム、デザイン担当の林です。

今回は「合成フォントの作り方」についてご紹介いたします。

合成フォントは2つ(またはそれ以上)の書体を組み合わせて作成します。

たとえば、漢字は『「○○ゴシック」がいいけど、ひらがなは「○○明朝」にしたい』と思ったことはありませんか?

短文なら文字ごとに書体を変えることもできますが、長文になるとかなり大変です。
それに変え忘れるミスも起こりかねません。

「合成フォント」は、こういった悩みを解決してくれます。
時短にもなるのでとってもお勧めですよ♪

では、その合成フォントの作り方をご紹介します。


イラレの合成フォントの作り方



1.書式/合成フォント から「新規作成」





2.合成フォントの名前をつける


今回は「ゴシックMB101 R」と「黎ミンR」を組み合わせてみましょう。


3.「漢字」「かな」「全角約物」「全角記号」「半角欧文」「半角数字」の書体を選んで[OK]をクリック





これでフォントに作成した合成フォントができました。





後はテキストデータに合成フォントを選ぶだけ!


あらかじめ合成フォントを作成しているといつでも使用できます。
一度試してみてくださいね。


合成フォントの細かい設定


「細かい設定」とはどういうことかというと、文字は「和文」と「欧文」によって同じフォントサイズでも
大きさが違って見えることってありませんか?
それは「和文」と「欧文」とでは、文字のつくりが異なるためです。

このサイズが違って見える文字は、合成フォントで同じ大きさに見せることができます。
今回はその設定の仕方をご紹介します。

まずは、文字のカタチ(タイプフェイス)のしくみについてご説明します。

●タイプフェイスのしくみ
和文(特に漢字)は「仮想ボディ」と呼ばれる正方形の中に収まるようにつくられていて、文字幅が一定になっています。




仮想ボディの内側にある実際の文字のサイズを「字面(じづら)」と呼び、同じサイズでも文字によって字面のサイズは異なります。

そのため、和文を文字組みすると、字間(字と字の間)に余分な空きが生じるので、字間を詰める作業が必要になります。




一方、欧文は、いくつかの水平線を基準にしてつくられており、文字幅をそれぞれの字体によって変化される「プロポーショナル」(字間が一定になるようにつくられた文字)を基本としているので、一般的には字間を詰める作業は必要ありません。


(引用「新人デザイナーのための デザイン・レイアウトが上手になる本
柘植ヒロポン著」より)




このように和文と欧文は、文字のつくりが異なります。
合成フォントにするとベースラインが違うため、文字のサイズが違って見えるというわけです。




それを解決するには、欧文を大きくすればいいですよね。
でも、一文字一文字を調整するのは時間がかかり過ぎます。

そんな問題も「合成フォント」の機能が解決します。

前章と同じように

1.書式/合成フォント から「新規作成」




2.合成フォントの名前をつける




3.@書体を選ぶ A英数字のサイズ、ベースラインを調整 B保存 COK





作成した合成フォントが一覧に追加されました。


調整前の「新ゴR+Geogia」に合成フォントを選択すると、ベースラインが揃って綺麗ですよね。




参考にして頂けるとうれしいです。

オーダーのぼりドットコムの林がお届けしました。

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